ニュージーランド南島オタゴのハンプデンビーチで、新種の巨大ペンギンの化石がまた発見された。翼と脚の骨から見積もったサイズによると、体重は101kgあったと推定されている。体長は177cmで、男性の平均身長ほどもある。この発見は12月12日付けの学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表された。
ペンギンには「クミマヌ・ビケアエ(Kumimanu biceae)」という学名が与えられた。クミはマオリ語で「怪物」、マヌは「鳥」という意味だ。
クミマヌは約6000万~5500万年前の暁新世後期に生息していたと考えられ、これまでに発見されているペンギンの化石の中では最古級。現生のコウテイペンギンより大きな古代の巨大ペンギンが発見されたのは今回が初めてではない。同じニュージーランドでは以前にも2500万年前のものが発見されており、ペルーでも3000万年前の化石が見つかっている。(参考記事:「古代の大型ペンギンの姿が明らかに」)
だが、クミマヌはそれらよりはるかに古く、ペンギンが飛べない海鳥になってほどなく巨大化していたことを示している。
クミマヌは今日のペンギンのようにひれ状の短い翼を持ち、おそらく直立していたが、羽毛の色は白と黒ではなく茶色だった。(参考記事:「古代の巨大ペンギン、白黒ではなかった」)
これまでに発見されている化石から、古代のペンギンは現代のペンギンよりもくちばしが長く、銛(もり)のように魚を突くのに使っていたと考えられている。
科学者は、ペンギンは水鳥のウ科から進化し、分岐してきたと考えている。小惑星の衝突により恐竜や海生爬虫類が絶滅したことで、ウやペンギンなどの海に飛び込む鳥たちの多様化が始まった。(参考記事:「飛べないペンギン、泳ぎに特化が原因か」)
南極大陸やニュージーランドが亜熱帯だった頃には、ペンギンはサメやウミガメやその他の海鳥と同じ環境に暮らしていたはずだ。(参考記事:「南極はかつて森だった、古代の木の化石を発見」)
クミマヌが絶滅したのは、約2000万年前に大型の海獣が彼らの生態系に加わったためだと科学者らは考えている。この時期はほかの多くの巨大ペンギンも絶滅した。アザラシやクジラなど歯を持つ大型の海獣たちが現れ、彼らは食べ物をめぐる競争に負けたか、あるいは、獲物として捕食されてしまったのかもしれない。




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